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1975年2月 8日 公開

  • 実録 阿部定

    主演
    宮下順子
    出演
    江角英明/坂本長利/花柳幻舟/五條博/小泉郁之助/千早蘭/久松洪介/橘田良江/大谷木洋子/庄司三郎/谷文太
    監督
    田中登
    脚本
    いど あきお
    その他
    スタッフ
    プロデューサー/結城良煕 企画/栗林 茂 撮影/森勝 照明/小林秀之 録音/木村瑛二 美術/川崎軍二 編集/山田眞司 助監督/飛河三義 記録/君塚みね子
    音楽
    坂田晃一
    解説
    外の光が邪魔なのよ― 「定・吉二人キリ」 阿部定事件、完全映画化!
    あらすじ

    昭和十一年五月十八日に起った“阿部定事件”を、濃密な限定設定の中で描き出した空前絶後の愛欲恋愛映画。脚本は「(秘)色情めす市場」いどあきお。監督は田中登。定役には宮下順子。ロマンポルノを代表する傑作。

    東京・荒川の尾久の待合「満左喜」に居続けている中年男女の客がいた。男は中野・新井の料理屋「吉田屋」主人・石田吉蔵、女はその店の女中・阿部定だった。二人の馴れ初めは、一カ月前、定が吉蔵の店で働くようになってからで、程なく惹かれ合い、関係を持つようになった。共に“床上手”の二人の仲は次第に抜き差しならぬ深みにはまっていき、やがて、吉蔵の女房に知られてしまった。ある日、二人はしめし合せて店を出ると、待合や旅館を転々として、「満左喜」へ辿り着いた。宿入りしてから、二人は床を敷きっ放しでひたすら情事にふけり、その様子には女中もあきれる程だった。三日目になってさすがに疲れたのか、二人の眼のふちが黒くなっていた。定は金策のために、名古屋時代の知り合いで今でも面倒をみてもらっている大宮先生を訪ねた。先生は人間的には素晴らしいと思いながら肉体的には満足した事がなく、定には不満だった。吉蔵とは比べようもない。久しぶりに先生に抱かれた定は、金をもらうと「満左喜」へ帰った。四日目、五日目が過ぎても二人は飽きることなく肉欲に浸り続けた。数多くの男を知った定だが、吉蔵のように自分を喜悦の絶頂へ誘ってくれた男は初めてだった。一週間目の夜、情事の果てに吉歳がグッタリしていた。定は吉蔵の上に股がると、腰紐を彼の首に巻きつけて力一杯絞めあげた。そして、愛する吉蔵の“男性自身”を斬り落とした…。

    ■受賞履歴
    1975年第49回「キネマ旬報ベスト・テン」 日本映画第10位

    ■映画評
     問題作批評:『実録 阿部定』(田山力哉)
     問題作批評:『実録 阿部定』(斎藤正治)

    【ブルーレイ & DVD 商品情報】
     ブルーレイ【2021.11.5発売】
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