映画『ロマンポルノ・リブート・プロジェクト』

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『牝猫たち』眠らぬ街。3人の女。職業・風俗嬢。寄り添いあう“牝猫たち”は、お互いを店の名前で呼び合うだけで、本名も、働く理由も知らないー

作品紹介 - INTRODUCTION

“いま”という時代を生き抜く力強さに、心打たれる群像ドラマ。

『凶悪』(14)、『日本で一番悪い奴ら』(16)に続く、白石和彌監督の最新作はオリジナル脚本で挑むロマンポルノ。現代社会を逞しく生きる女性のいまをジャーナリスティックな視点で捉え、名匠・田中登監督のロマンポルノ作品『牝猫たちの夜』(72) にオマージュを捧げている。主人公・雅子を演じるのは、気鋭の女優・井端珠里。2歳でキッズモデルとしてデビューし、『眠れる森』(98、CX)では中山美穂の子供時代をつとめ、その後俳優として映画、ドラマ、舞台などでキャリアを積む。約10年前、白石は、助監督としてついた『17歳の風景』(05)の撮影時に、井端を師匠・若松孝二監督に推薦。10年後の再会で運命的なものを感じ、今回主演に抜擢している。井端は、濡れ場にも果敢に挑戦し、本作が映画初主演となった。
このほか物語の軸となる登場人物として、雅子の仕事仲間でシングルマザーの結依を、これが女優として2本目の映画作品となる真上さつきがフレッシュに演じ、主婦でありながら風俗嬢として働く里枝を、『インプリント~ぼっけえ、きょうてい~』(06)で鮮烈なデビューを果たした女優・美知枝が、艶やかに演じている。

そして、彼女たちを取り巻く男たちに、人気演劇ユニットTEAM NACSの音尾琢真が、『日本で悪い奴ら』に続いて出演し、主人公が働く風俗店の店長を軽妙に演じ、岩井俊二作品常連の郭智博がルックスと手堅い演技で脇を固める。さらに、お笑い芸人のとろサーモンの村田秀亮と久保田和靖が、地下活動をする売れない芸人役として出演しており、村田は、シングルマザーの結依の客として物語が展開する鍵を握っている。
また、本作では『牝猫たちの夜』に出演していた吉澤健も出演。さらに、ロマンポルノの女王・白川和子もSMクラブのオーナーとしてカメオ出演し、「若かったら主演をしたかった」と本作の脚本を絶賛している。

池袋の夜街を漂う3人の女。呼び出された男たちと体を重ね、そして、また夜が明ける―
都会の中で孤独を感じながら颯爽と現代を生き抜く女たちと、それを取り巻く男たちの物語。

2017.1.14(土)より新宿武蔵野館ほか全国順次公開 2016年11月20日にロマンポルノは45周年を迎えます。