【アーカイブ】あたしのおすすめ『花と蛇』
(当記事は2001年頃の旧サイト「日活ロマンポルノ館」に掲載されていたものです。当時と内容が異なる場合がございます)
「花と蛇」
配信サイト:DMM
被虐にのたうつ人妻の呻き。
倒錯と官能の鬼六ロマン。
女王・谷ナオミが魅せるSM美学!
一流会社の係長・片桐誠(石津)は、幼い頃の忌まわしい記憶から、まともな性交渉ができない体となっていた。
そんなある日、彼は社長の遠山千造(坂本)宅に呼び付けられた。そこで彼が見たのは、小間使いのハル(阿部)を縛り上げている千造の姿。誠は千造から性に対して淡白な妻の静子(谷)を飼育するようにと言い付けられる。酔い潰れた静子を地下室へと連れ込んだ誠は、彼女をベットに縛り付けるや、執拗に責め始めた。初めは泣き叫ぶだけの静子だったが、いつしか恍惚の中へと……。
毛虫、緊縛、宙吊り、スカトロジー……。
アブノーマルSEXの全てを見せる谷ナオミ主演の衝撃作!
<作品紹介>(公開当時のプレスシートより)
豊満な乳房が歓喜にふるえる荒縄縛り!
苦痛から快感へ――
被虐にのたうつ人妻のうめきが
マゾの世界へとあなたを誘う……
豊かな柔肌にくい込む非常の鞭!
恍惚と苦痛が入り乱れるS・Mの世界!!
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●解説
日活がロマン・ポルノを製作して二年半余、初の本格的サド・マゾ作品で、アブノーマルSEXを描かせては第一人者である流行作家団鬼六の原作「花と蛇」を映画化したものである。
女主人公には、特に出演を乞われてベテラン谷ナオミが主演、アブノーマルSEXが醸し出す妖しい雰囲気と迫力が観客を異様な興奮に誘い込む話題作である。
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●物語
大人の玩具店をやっている美代は、敗戦のドサクサに、G・Iたちを相手に肉体を売って、一人息子の誠を育てあげた。誠は一流会社に就職、係長にまでなったが、幼い頃、母を抱いていたG・Iを拳銃で撃って以来、勃起不能になり、いまだに独身で、僅かに、女の緊縛写真を眺めては自慰でまぎらわせていた。
そんなある日、誠は社長の遠山千造宅に呼びつけられた。
彼が恐るおそる訪ねて行くと社長の千造は、小間使いのハルを縛りあげ責めたてている真っ最中だった。一方、千造の妻の静子は鼻歌まじりで入浴中で、彼女は千造の欲求をハネつけることが多く、それが千造の不満でハルは彼の欲求のハケ口の犠牲者だった。
誠がブザーを押すと、何事もなかったかのように、彼は応接室に通され、静子を紹介された。静子が別室に去ると千造は誠に呼びつけた用件をもち出した。静子を縛って飼育してくれ、というのだ。驚いた誠は、一度は断ったが、千造が誠母子のことを調べ上げていて是非ともやるようにいわれ、渋々引きうけることになった。
慈善パーティの夜、手筈通り、静子が悪酔いしたのを介抱するふりをして、送り届けることになった誠は、社長宅へは行かず、静子を自分の部屋に連れこんだ。玩具売り場の地下室には、責め道具や、縛りの道具が完備していた。酔いつぶれている静子の美しさに誠が見とれていると美代が顔を出した。
「おや、何だいその女」「大切な預り物なんだ」「いい女だね。お前のコレかい」「違うよ」
美代を追っ払った誠は、静子をベッドに縛りつけた。ようやく眼をさました静子が驚いて誠に抗議したが、千造のいいつけだと聞いて愕然とする静子の着物を遠慮なくはぎ取ると、誠は執拗に責めはじめた。
初めは悲鳴だけの静子も、いつしか恍惚にのたうちはじめていた。彼女の変貌に、責めていた誠は興奮して思わず彼女を抱いてしまった。ようやく自分が女を抱けることを知った誠の感激。
翌日、静子のあられもない姿態を撮った写真を千造へ届けた。勿論、自分が彼女を抱いたことは秘密である。静子は、こうして誠によって飼育され、マゾの快感を知ったが、誠は彼女を仲々千造へ返そうとはせず、自分の玩具のように可愛がるようになっていた……。
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配信サイト:DMM