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1983年7月22日 公開

  • 少女暴行事件 赤い靴

    主演
    井上麻衣
    出演
    小泉ゆか /島崎加奈子 /渡辺とく子 /相川圭子 /中根徹 /吉川敏夫 /阿部雅彦 /野上正義 /花上晃 
    監督
    上垣保朗
    脚本
    佐伯俊道、望月六郎
    その他
    スタッフ
    プロデューサー/林功 企画/進藤貴美男 撮影/野田悌男 照明/木村誠作 録音/小野寺修 美術/金田克美 編集/山田真司 助監督/金子修介
    解説
    「新宿ディスコ殺人事件」をモチーフにした、80年代を情感豊かにとらえたロマンポルノ・ニューシネマの傑作! 出演は井上麻衣・小泉ゆか・島崎加奈子。上垣保朗監督作品。
    あらすじ
    「わかったよ!やらしてやるよ!!」
    その時少女は、濃いめの化粧と
    ミルクの匂いをさせてディスコを出た。

    ■解説
    ロマンポルノは言うまでも無く成人映画として製作公開された映画群だが、1ジャンルに留まらない「青春映画」として時代を超えた力を備えた作品を生んでいる。本作は83年という製作公開年の時代を捉えた、まぎれもない日活青春映画の一大傑作。新宿で実際に起こった「ディスコ殺人事件」を題材として、新宿と地方都市茨城県古河市とを行き来する高校生を主人公にした胸を打つ鮮烈な作品となっている。
    セリフ、都会と地方都市のロケーション、ディスコやバイクや花火といった80年代の風俗描写等が性的に未熟で不安定な少女の姿を通して生々しく描写される。80年代ロマンポルノが生んだロマンポルノニュー・シネマとして重要な作品となった。近年再評価が高まっている。
    主演は井上麻衣。「ロマンポルノの百恵ちゃん」として活躍したが本作ではシリアスな役を見事に演じ代表作といえる作品となった。出演は他に、小泉ゆか・島崎加奈子・渡辺とく子・相川圭子・中根徹・吉川敏夫・阿部雅彦。
    脚本は佐伯俊道、望月六郎。上垣保朗監督作品。

    ■ストーリー
    片桐雅美は18歳、マミの通称で知られている。両親が離婚して母・葉子に引き取られ東京に住んでいる。コインロッカーで制服を私服に着替えて、東北本線で利根川を渡って茨城の古河に行くのが楽しみだ。葉子は男出入りが激しく、実家だった古河で父の松尾がさえない生活をしているのを見るのはイラつくが、古河の友達と車で遊ぶのが目的だ。
    マミを迎えるのは肉体関係のあるオサムやパン工場に勤めるメグミ、アキヒコだ。行きつけのサ店でたむろしてバイクやシャコタンの車で田舎道を突っ走る。リーダー格だったマミだが、週末だけしか顔を見せられないので、メグミの力が強くなってきた。2組のカップルは車をとばした後、モーテルでしけこむ。夜明けに利根川を見ると、マミは東京へ戻るのがかったるくなる。
    夏のある日、マミが古河に着くと誰も迎えに来ていない。3人は態度がいつもと違っていた。オサムはメグミと寝てしまっていた。メグミはすっかりリーダーになったような態度になっていた。チカという少女を仲間に入れ、オサムとアキヒコに広場で犯させた、それは儀式のようだった。マミは仲間外れにされたような気で見ていたが、「いつまでもお前のいいなりにはならねえ。毎日この古河で生きてんのは俺たちだ」というオサムの言葉にダメージを受けた。
    マミはもう古河には帰らない決意をして、東京行きの東北本線に乗った。メグミが追いかけて来て自分も東京に行くと言う。メグミの家庭も複雑で、オサムとのことを悪く思っていた。
    二人は新宿のディスコに入りびたり、金がなくなると男を連れてホテルに入り売春まがいの行為をしていた。ある夜、ディスコで男に声をかけられた二人は車で海に行く…。

    (2022年11月2日 DVD発売)
    販売・配信

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