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1976年2月 7日 公開

  • 犯す!

    主演
    八城夏子
    出演
    蟹江敬三 /岡本麗 /山科ゆり /三川裕之 /高橋明 /谷ナオミ /二條朱実
    監督
    長谷部安春
    脚本
    松岡清治 長谷部安春
    その他
    スタッフ
    プロデューサー/伊藤亮爾 撮影/山崎善弘 照明/高島正博 録音/古山恒夫 美術/徳田博 編集/井上治 助監督/坂下正尚
    音楽
    穂口雄右
    解説
    欲望の赤い舌が女を犯す!
    暴行されて塗り替えられる、女の肌の記録―

    あらすじ
    ■解説
    ニューアクションの巨匠・長谷部安春監督がロマンポルノに残した傑作バイオレンスポルノ!
    ロマンポルノは女性ヒロインを主人公とした性愛のドラマを多くのジャンルで展開したが、アクションに主軸を置いたエロス作品は高い評価と人気を得た。中でも日活ニューアクションでデビューして日本のアクション映画監督の第一人者として活躍した長谷部安春監督は、『暴行切り裂きジャック』という歴史的な傑作を放ったが、本作は傑作の並ぶ長谷部監督のフィルモグラフィーの中でも特に光り輝く傑作と言えるだろう。
    エロスとバイオレンス、映画の重要な要素が71分の上映時間の中に叩き込まれ、一寸の隙も無い第一級の娯楽作品が誕生した。
    「徹底した暴力を熾烈なエロスのみで、疾風のごときアクションがふきまくる、ハードポルノの第一波襲撃」と公開時プレスに謳われている通りの衝撃的作品。バイオレンスにさらされるヒロインは「新スター」の八城夏子。この映画の役名がそのまま芸名となった。全身体当たりで主役を演じ、この映画以降「レイプ・クィーン」としてロマンポルノのトップスターとして活躍する。強姦魔を演じるのは蟹江敬三、日本映画の歴史に残る名優が残した非道ぶりは圧巻だ。長谷部作品ならではの音楽も魅惑的。女の肌に刻印される性の絵模様が強烈なビート、躍動するカメラによってショッキングに描かれる。出演は他に、岡本麗・山科ゆり・谷ナオミ・二條朱実といった豪華布陣。

    ■ストーリー
    図書館の女子職員・八城夏子は異常なまでに潔癖で隙が無い、無垢な女性だ。夏子が仕事帰りに夜間スーパーに立ち寄ると、手の中でクルクルとクルミを弄ぶ男が彼女を見つめていた。夏子のマンションのエレベーターに乗った時、突然男が乗り込んで来た。クルミの男だ。男はジャックナイフで夏子を脅し、スカートをまくりあげた。恐怖に夏子の顔がゆがむ。白い太股が顕わになる。犯す!―犯される!
    よろよろと部屋に戻った夏子。脱ぎ捨てたコートには、まぎれもなく失った処女の赤い記しが残っていた。コロッと転がり落ちた二つのクルミ。
    三日間、夏子は欠勤した。久しぶりに出社した夏子の仕事はミスが多く同僚は首をかしげた。好色な上司が夏子の心のスキに入り込むように、バーに誘ってきた。その夜、夏子は再び上司のいたぶりの手で汚された。
    夏子を犯した男は、大型トラックの運転手で、車の中にリスを飼って可愛がっていた。男は、強姦の常習犯で街なかでも公園でも、機会を見つけては女を犯しつづけていた。しかし犯している女が感じて悶え始め、腰を使いだすと男は急激にさめてしまい女をつき放すのだった。和姦では燃えず、純粋に強姦だけに欲情するのだった。
    一方、夏子の肉体も強姦を機に微妙な変化を見せていた。訪れたクリーニング屋の店員を誘惑してみたり、スナックで学生の誘いに応じてみたり、男たちに体をあずけるのだが、普通のセックスでは燃えることが無かった。ただ一度、うす汚い飯場で、労務者に乱暴に犯されるようにされた時は炎のように燃えあがるのだった。クルミを下腹部に押し込み、オナニーにふける夏子の想いは、あの男にあった…。

    (2023年7月5日 DVD発売)
    販売・配信

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