毎月、衛星劇場にて放送されている、みうらじゅんがロマンポルノ作品を毎回テーマごとに紹介する
「グレイト余生映画ショー in 日活ロマンポルノ」。
ロマンポルノ誕生50周年、番組誕生10周年を迎えるにあたって、過貴重な番組アーカイブから、公式書き起こし。(隔週更新予定)
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第9回「ロマンポルノ界の〇〇」
2012年6月放送、第9回 のテーマは「ロマンポルノ界の○○」
どうも、みうらじゅんと申します。「グレイト余生映画ショー in日活ロマンポルノ」第9回目の特集は「ロマンポルノ界の○○」。何でしょう?お楽しみにご覧くださいませ。
生まれた瞬間から始まる、余生へのカウントダウン。残された人生をよりハッピーエンド&グレイトにすごすため、男たちの永遠のバイブル!日活ロマンポルノ青春ロードショー!今晩のオカズは「ロマンポルノ界の○○」。その容姿に秘められたスターの面影。最強の称号を手に入れたセクシーヴィーナス大集合。官能の世界に舞い降りた奇跡!妄想と現実の世界が織り成す、夢のバーチャルエロス!行けなくてもいい。無理やりでもいい。俺の息子よ大きくなれよ!
今回はですね、第9回「ロマンポルノ界の〇〇」。〇〇って書いただけで、かつて山城新伍さんはコレを「チョメチョメ」と読んだ時代がありましたけど。あれ「XX」でしたっけ? 〇〇二つ続くと、何が入るのかなって。三つ〇〇○と続くと、あれだなぁなんて思う人いると思うんですけども。
今回はですね、こういうことですよね。山科ゆりさんの『真夜中の妖精』をおかけするんですけども、山科ゆりさんが1973年製作の『真夜中の妖精』に出てた頃に、ロマンポルノ界のなんて呼ばれてたということですよね。これは、全国模試に多分出ると思いますんで、是非ともこれ覚えていって下さい。「ロマンポルノ界の吉永小百合」ということで、時代をちょっと感じますけども。まあ清純なイメージのうたい文句なんでしょ。山科ゆりさんの『真夜中の妖精』、かなり見た後、気持ちがドンヨリしてしまいます。それだけは言っときます。ちょっと若い方はトラウマになってしまう可能性があるので、気をつけてください。
さあ、次でございます。日向明子さん。日向というのは、おそらく宮崎県の方なんじゃないかなと当時から思っていたんですけど。この方は、「ロマンポルノ界の百恵ちゃん」。髪型なんですかね。当時ショートでパーマを少しかけておられました。唇のポッテリ度もあり、「百恵ちゃん」って当時呼ばれてたんでしょう。『百恵の唇 愛獣』。「あいじゅう」って読むんですかね?当然、怪獣の次は、愛獣になるんでしょ。そこに出られているもう一人の方が、泉じゅんさん。泉さんも「ロマンポルノ界の○○」と呼ばれておりました。「ロマンポルノ界の水沢アキ」。いまではどちらもご存知ない方が多いかと思いますが、この方は本当、かわいくて、脱ぎっぷりがよくて、大変お世話になりました。
次は、『ひと夏の体験 青い珊瑚礁』に主演されていた寺島まゆみさん。ちょっと前にスキャンティーズの特集もしましたけれども。「ロマンポルノ界の聖子ちゃん」でしたね。やっぱり百恵ちゃん、聖子ちゃんに集中しているということがわかると思います。
そして『ズームアップ 暴行白書』。風祭ゆきさん「ロマンポルノ界の松坂慶子さん」って呼ばれていたんですね。この作品観てましたけど、当時話題になっていた「美人すぎる深夜放送のDJ」と呼ばれていたあの方がモデルになっているんじゃないかという作品だと思って観ておりました。この作品のオープニングにもかかっていますけれど、梶芽衣子さんの「怨み節」っていう曲がかかります。いい曲ですよね。梶芽衣子さんの「女囚さそり」シリーズ(東映作品)にかかっていた曲なんですけど、その曲が意味深にかかってきます。
この4作品はですね、色んな時代の影響下にある作品で、『真夜中の妖精』のオープニングは、多分そうだと思うけど三善英史さんって「雨」って曲をヒットされた方ですね。とてもATG っていう映画のニオイがプンプンしている映画でございました。監督が田中登さんですからもう、プンプンしている。『百恵の唇 愛獣』はこれはもろ百恵ちゃんの「赤いシリーズ」大映ドラマの赤いシリーズのニオイがプンプンしてる。『ひと夏の体験 青い珊瑚礁』の場合はもう、沖縄返還随分が経ってから海洋博とかのニオイがプンプンしております。
■もっと知りたい〇〇界の〇〇
緊縛界の〇〇
SMの緊縛の中にもアイドルの名前が入ってるということで。谷ナオミさんは「緊縛界のマリリン・モンロー」ですよね。団鬼六さんがおつけになったんだと記憶しております。その二代目のSM 女優の麻吹淳子さんも、これも団鬼六さんの発言で僕知りました「緊縛界のイングリッド・バーグマン」ってことでさらに遡ってるってことですよね。時代は古くなってますね。その後、出てきた高倉美貴さん。団鬼六さんが惚れ込んで、出演してもらったという触れ込みがあります。「緊縛界のオリビア・ハッセー」ってことで。
その他にもポルノ界には色々おられました。
「ロマンポルノ界の百恵ちゃん2」というのが井上麻衣さん。
「ロマンポルノ界のジャンヌ・ダルク」が田中真理さん。もうコレ歴史上の人物になっているというのがすごいですよね。
「ロマンポルノ界の栗原小巻さん」ある世代の人はグッとくると思いますけど。野平ゆきさんでした。
「ボディビル界の百恵ちゃん」、西脇美智子さん。これ覚えているでしょう、映画がありました『お嬢さん探偵ときめき連発』(1987年製作)。「ときめき連発」って表現もななかななものだと思っております。
さらに、ボードでまとめてきておりまして、
将棋界の聖子ちゃん→林葉直子
グラビア界の黒船→リア・ディゾン
文学界の聖子ちゃん→田辺聖子
この方『ポセイドン・アドベンチャー』という映画が流行った時、「お聖どん・アドベンチャー」(1977年作)という本を書かれておりました。
民謡界の百恵ちゃん→金沢明子
仏像界のアイドル→阿修羅像?(首をかしげる) コレ、いります?
サッカー界のベートーヴェン→ペレ
ロック界のモーツァルト→ザ・ビートルズ
いくつの世代の方が名付けたかわからないですが。浪速のモーツァルトはキダ・タローさんですよね。
魚界のプレスリー→イトヒキアジ
これ調べてもらったんですけど、プレスリーの「エルヴィス・イン・ハワイ」の頃の衣装に似ているっていう(笑)。
70年代から80年代の半ばくらいまでですかね、〇〇界の〇〇とつけるのが大流行だったという。
『真夜中の妖精』(1973年)
『百恵の唇 愛獣』(1980年)
『ひと夏の体験 青い珊瑚礁』(1981年)
『ズームアップ 暴行白書』(1975年)
※各作品はFANZAをはじめする動画配信サービスにて配信中です
いかがだったでしょうか次回第10回のテーマですけども、「長い黒髪の女の子」っていうことで、日活ロマンポルノ中の長い黒髪が、もう最高に似合ってた人の特集をさせていただきたいと思います。楽しみ待っていてくださいそれではあなたも、グレイト余生を!
出演・構成:みうらじゅん
プロデューサー:今井亮一
ディレクター:本多克幸
製作協力:みうらじゅん事務所・日活
衛星劇場では、サブカルの帝王みうらじゅんが、お勧めのロマンポルノ作品を紹介するオリジナル番組「みうらじゅんのグレイト余生映画ショー in 日活ロマンポルノ」を放送!
※人気コーナー「みうらじゅんのグレイト余性相談室」では、皆様から性のお悩みや、疑問を大募集!