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この作品はパートカラー(部分的にカラーになる。ピンク等で濡れ場になるとカラーになるという使い方をされた)ですが、ロマンポルノは始めからカラーで始まっています。これは予算のためだったのでしょうか。
田中:そうじゃないです。あくまで演出意図にもとづくものです。ここまではモノクロの世界、ここからはカラーの世界というように意図しています。だからパートカラーというより、もっとシークエンスが長いですよね、カラーの部分が。だからパートカラーではないんです。シークエンスカラーっていいますか、3分の1くらいはカラーですからね。
そのカラーもどちらかといえばモノクロに近いような、富士の高感度フィルムでね、淡い色合いでとてもいい色合いのフィルムでモノクロに近いようなフィルムの処理になっていて、また最後はモノクロに戻っていくという、これは予算じゃなくて最初から意図をもってやっています。
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途中カラーのフィルムが無くなりましてね、チーフ助監督が真っ青になって飛んできて、
「監督、フィルムが無くなりました」って言うんだね。 例の大阪駅近くのどぶ池商店街の所にサネオがぶらさがってぷらんぷらんしてる所、空中でぶらさがって揺れている所でフィルムが無くなっちゃったんです。空中吊らしていつまでもほっとくわけにいかないし、チーフ助監督の高橋君が走り回ってね、富士カラーをね「監督1本見つかりました」って1000フィート持ってきたんです。それがえらい高いフィルムだったんです。感度の高い素晴らしくいいやつ。それが間に合って、吊り下がってるサネオに光があたってねその周りを芹明香がゆっくりと回るシーンだったんです。
芹明香の髪に逆光があたってね、それがソフトで実にいい感じが逆に出たんです。フィルムが無くなったのがえらく幸いしたんですねえ。
カラーになるところは確か太陽のベリークロースアップから入っているはずです。ドラマの中でああいう入り方からしかない所からカラーを使いたいっていうのが僕の意識にあったんです。だからパートカラーって考えではない。あくまでも演出意図です。 |