Web採録

2001/8/25(土) 渋谷シネクイント

女の子限定・日活ロマンポルノ講座
トークショー

ゲスト:

風祭ゆき (女優)
田中登 (監督)
結城良煕 (プロデューサー)

 渋谷のおしゃれ系映画館・シネクイントで行われたロマンポルノ・オールナイト上映&トークショーイベント「女の子限定・日活ロマンポルノ講座」!!!
 トークショー完全採録も大人気!記録的なアクセスをたたき出しました!皆さんありがとうございます!

 今回は第2回目。田中登監督の情熱溢れるトークはまだまだ続きます。それを優しくフォローする結城良煕プロデューサーと、いつも笑顔の風祭ゆきさんも見逃せない!

(10/19up)

第2講 〜ロマンポルノの恋愛像〜

「若い女性の方が、僕たちの若い頃に作った映画を見てくれるというので、日本の将来のために期待してるんですよね(笑)。」

田中:

エー僕は今日はねえ、若い女性の方が、僕たちの若い頃に作った映画を見てくれるというので、日本の将来のために期待してるんですよね(笑)。

思わず笑ってしまった風祭さんと熱弁を振るう田中監督

ほんとにねえ、セックスの表現がね、非常にいやらしいもんであるとか卑しいもんであるとかっていう考え方は、僕たちは全く思ってなかった。
そういう面を考える方がいてもいいとは思うんですが、とにかく日活という映画で、石原裕次郎さんの作品などを助監督時代にずっと作ってきて、今度自分たちが映画を作っていく時にはこういう状況が出たわけですね。
だからまさしく無我夢中で映画を作ってきたわけでね。

田中登監督のデビュー作『花弁のしずく』('72)
出演:中川梨絵

今日一本見ただけでも、演じている俳優さんを通してね、ほんとに人間の生きている実人生が演技を突き抜けて出てくる、そういうような1000本近くのロマンポルノがありますけど、その中でも今日は選ばれた、そういう意味ではいい作品が集まってますので。

そこで恐らく女優さんが演ずるという事を通してね、実際の人生がにじみ出ているという事、それと、性を通して表現する事が、ようやくねえ、日活ロマンポルノが、日活という日本で一番古い映画会社が、17年間かかって、一つの性を中心としたジャンル、それもいびつなものじゃなくて、堂々と見ていこうというものを17年間かかって作った。

それで日活という会社は見事に潰れてしまいましたけれども、でもやっぱり本音でやってしまう会社は潰れちゃうんだね。
だからとても愛すべき所があって、又なんか日活は借金を返し終わって復活したそうですから。

もう僕も60半ばになりましたけれども、これから日本の将来を担っていく若い女性たちは皆さんですから。

ほんとにねえ、人間を見つめていくからには、性の表現においても演ずるという事においても、イヤらしいという事なんかないんだ。
それぞれの感性で見ていってもらいたいし、今日ご覧になる5本の中でね、将来生きていく上で絶対役に立つものが見つかるだろうと思いますから、そういう意味で今日の作品に触れてもらいたいと思います。

日活という場があってね、僕の作品が一本出来れば次の監督がそれを見て刺激を受けて、次の作品が出来ていく、又次の作品はその監督が作った作品を見て刺激を受けて出来ていく、というような一つの場がね、いい意味で受け継がれた、ユニークな17年間でした。

日本映画の中で、今はじめて見て感じられたと思いますが、こんな日本映画があったのかと、こんな日本映画が日本映画の中にあったのかと思われる方もいるでしょうが、人間を見つめるという事はこの辺まで突っ込まないと見えてこないという事もあるわけですから。

『花弁のしずく』('72)

だから自分の感性で、これは私にはいいとか私にはもっと軽いものがいいとか、色々あると思いますけれども、目指すところはね…
そうねえ、男と女はお互いに惚れあってね、どうやったら人間が生きていくのかっていう事をね、真面目に考えた一時期があったっていう事、そんなことを今日は是非学んで、得ていってもらえたらと思います。

まあ僕からはそんなところですかね。

結城:

えー田中監督はね、今の話を聞いてても分かるようにすごく真面目で、情熱的なんですよね。

僕は彼とは日活の撮影所に助監督で入社した時から同期なもんだから、彼とは随分長く一緒に付き合ってきて、ロマンポルノでも随分一緒に監督として組みましたから、よく彼の事は知ってるし、彼も僕の事を隅から隅まで知ってるんですけどね。
まあ真面目で、すごく情熱的です。

こういう事をばらしていいものかどうか知りませんけれども、シナリオの決定稿が上がると、彼は万全の準備をして撮影に入りたくってね、だいぶ早々と演出のコンテを上げるんですけど、そのために家に帰ると、奥さんと一緒にストップウオッチをもって、シナリオを再現して読み合わせしてタイムを計って、早々とコンテが出来ると。

田中: 今の部分は、プロデューサーのフィクションだからね(笑)。
結城: いやそんな事はないよ、絶対にそれはやってましたからね。
田中:

あの、うちの奥さんは業界外の人間だから、それはありません。
でもね、ハート的には、作っていく上でやっぱり、家に帰ってもボサッとしたりボヤーッとしてたりしたもんだから、感じてたかもしれないけど。

まあ要するに現場はねえ、作るスタッフも俳優さんも、まあそういう感性で、一種の狂った状態じゃないけどね、非常に純粋化された状態で、仕事が出来たんですよね。

結城:

まあそれがウソか本当かはおいといて、そういう状況で作品に打ち込んだという事なんだろうね。

ところで風祭さんは、自分で出演されたロマンポルノの中で、好きな作品ていうのはどんな作品ですか?

風祭:

そうですね。えーと、根岸吉太郎監督の『汚れた放課後』っていう作品は結構好きでした。

女教師・汚れた放課後』('81)

あと結城さんとご一緒させていただいた『闇に抱かれて』っていうのは、かなり好きで。
かなり地味な作品でしたけど、タイトルも地味ですよね。

結城: そうですね、ロマンポルノらしからぬ。
風祭: それこそ営業的にはねえ。

『闇に抱かれて』('82)
監督:武田一成


でもすごく、女二人に男一人の恋愛関係、大人の恋のお話で、本当に今日のテーマにピッタリかなって思う位なので、もし可能なら、次回があれば是非上映していただきたいような、私は好きな作品です。
結城:

では是非ね、支配人にお願いして。

皆さん、大勢の皆さんに来てくださって、オールナイトが成功すると、2回も3回目も続くようになるらしいので、次は風祭さんの好きな『闇に抱かれて』か根岸吉太郎監督の『汚れた放課後』を是非ラインナップしていただきたいと思います。

風祭: そうですね、ハイ。
結城:

あの、ただね。日活ロマンポルノっていうのは、実は全作品がプリントになってるわけじゃないんですね。
ネガ(原版)は勿論、あるんですけど。何回も劇場で上映して擦り切れたりしたプリントは、もう廃棄処分にしてるんです。

だから作品をポッと言ったときに、必ずしも日活の倉庫の中にプリントが保存されてるかどうかというのは、保存されてない作品もあるんです。
そうするとね、中々すぐには上映もされないんでね。

風祭: なるほどねえ、そうですねえ。
結城: ただ、擦り切れてなくなってるということは、それだけ劇場で何回も上映された人気のある作品という事で。
風祭: ああ、そうですね。そう思いましょう(笑)。

『闇に抱かれて』('82)
監督:武田一成

次回は、観客との質疑応答篇です。

 

さらに過激にPOWER UP!
「女の子限定 日活ロマンポルノ講座 Vol.2」
大盛況のうちに無事終了!

2001年10月27日(土) 当日の様子は近々ここでレポートする予定です。お楽しみに!

『女教師 汚れた放課後 監督:根岸吉太郎 出演:風祭ゆき 21:30〜22:36(予定)
トークショー 結城良煕プロデューサー
風祭ゆきさん
鹿沼えりさん
23:00〜23:30(予定)
『時には娼婦のように 監督:小沼勝 出演:鹿沼えり 23:30〜1:02(予定)
『団地妻・昼下りの情事 監督:西村昭五郎 出演:白川和子 1:25〜2:29(予定)
『みんなあげちゃう』 監督:金子修介 出演:浅野なつみ 2:45〜4:15(予定)
『白い指の戯れ』 監督:村川透 出演:伊佐山ひろ子 4:25〜5:43(予定)

以下のシネクイントホームページで、支配人の速報レポートが読めます!

シネクイント・ホームページ http://www.parco-city.co.jp/cine_quinto/

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