Web採録

2001/8/10(金) シネロマン池袋

特別リポート・ピンク映画の最前線

舞台挨拶レポート『和服熟女 三十路のさかり』

司会: 野上正義
出演: 工藤雅典(監督)
  沢木まゆみ(女優)、葉月螢(女優)、佐々木基子(女優)

『和服熟女 三十路のさかり』 舞台挨拶に立った女優たち
葉月螢・沢木まゆみ・佐々木基子

 白川和子宮下順子、そして谷ナオミ団鬼六
 彼女達は皆、ピンクの世界からやってきて、ロマンポルノで大輪の花を咲かせました。ピンクはロマンポルノの母であり、そして今でも毎週全国の劇場で新作が生まれ続けている子供でもあるのです。

 現在ピンクは海外で注目されたり、特集上映が組まれたりして、かつてロマンポルノが獲得したような製作者の熱と自由な製作体勢から刺激的な作品が数多く生まれています。
 今後「ロマン館」では『ロマンポルノの母と子供』であるピンクを積極的にコーナーを設けて、様々な企画をお送りします。

 その露払いで今回は、現在のピンクの最前線劇場レポートとして、さる8月10日にシネロマン池袋で行われたエクセスの新作『和服熟女 三十路のさかり』の舞台挨拶レポートをお送りします。

『和服熟女 三十路のさかり』 ('01)

前 篇

 

 

ピンクとロマンポルノに天文学的な出演数を誇る、ピンク歴40年司会の野上正義さんが飄々と舞台に登場する。
客席はなんと満員の盛況です。

 

野上:

野上正義さん

えー、どーも。いらっしゃいませえ。

(8割がた埋まった客席を見回し)いやあ、なんか懐かしい顔がずいぶんいるねえ。僕ね、東上線に住んでたんですよ。だもんでこの池袋界隈は僕のエリアだったんです。
だからホントに懐かしい顔があちこちに揃ってます。

私はもう40年この仕事やってますけど、そこのお父さんなんか40年前からずーっと通っていただいてありがとうございます。(笑)

 

 

 

ピンク映画館特有のどよーんとした、それはそれでなかなか味のある雰囲気は野上さんの近所のお父さんのような人を食った口上で笑いで包まれ、一斉に場内はお気楽な町内会の様になってしまいます。

 

野上:

いやあ、暑いねえ。
じっとしても汗が吹き出てきますけども、人々は涼を求めて海へそして山へと家族連れて行かれておりますけれど、それにもかかわらずこの劇場に来てくださった皆様は、ホントにとんでもなく(腰を振りながら)コレが好きな方ばっかり!じゃないかなあと思います(笑)。

ホントに沢山来ていただいてありがとうございます。司会の野上です、一所懸命やります。

今日の映画に出てる女優さん、425名のうち3人ほど連れてきました(笑)ので、どうか盛大な拍手で迎えてやってください。
「和服熟女・三十路のさかり」という、やらしい映画を撮った(笑)監督さんが来てますのでまずご紹介してそのあとで女優さんにデ−ンと出てもらいましょう。

工藤監督です。

野上: 劇場の屋根がぶっ飛ぶかと思うような拍手でしたけど(笑)。
どうも使っていただきましてありがとうございました。今回はどうでした?
工藤:

工藤雅典監督

そうですねえ、和服ということで僕なんかの年代は和服の女性とHするなんてことないじゃないですか。

だから難しかったんですけど、女優さんも頑張ってくれまして自分としては満足の出来る作品になったと思います。

野上: 撮影の時の苦労なんてのは?
工藤: 着物は公私ともに扱ったことが無かったもんで、裾がどうはだけるかとか扱いに苦労したんですが、主演の沢木さんに実際に胸元とかをはだけさせてもらって試したりして撮りました。
野上: なにをやるんだか知れたもんじゃないけど(笑)、そうですか。
最近は和服なんか着ないからねえ。
工藤: そうですね。若い娘が浴衣着たりなんかするのはあるんですけど。
皆さんも奥さんや恋人なんかに着させて映画みたいなことをドンドンやってもらうと、日本の文化の向上にもなってよろしいんじゃないかと思います。
野上:

俺も和服は着たことあるんだよ。女装でね(笑)。

中村幻児って変態監督の映画で頭からケツまで1本ずうっと和服の女装してたことがある。
女装で女と絡むんだから変態だよねえ。おかげで着るのがうまくなりましたけど。

工藤さんは日活の助監督さんだったんだよね。

工藤: そうですね。日活でロマンポルノの助監督をやっていました。
野上: もう何本くらい撮られてるんですか。
工藤: 今回でピンクは5本目なんですが、Vシネとかあわせて10本くらいです。
野上: 新作はもう決まってますか。
工藤: 準備はしてるんですが、9月28日に『美人取り立て屋・恥ずかしい行為』という前に撮った作品がここでかかりますのでよかったらご覧ください。
野上: どんな行為だか知らないけど(笑)。
P1グランプリっていうのに参加するんだって? なんだいそりゃ。
工藤:

(笑)ええ、あの、P1グランプリっていうのはですね、ピンク映画の勝ち抜き戦を劇場でお客さんに投票してもらってやるんです。
今年は2回目なんですが10月の20日くらいから中野武蔵野ホールでやります。

皆さん是非来ていただいて僕の応援をしていただきたいんですが、また女優さんのお力を借りて訴えたいと思います。

野上:

投票で決まるというね、都議選飛ばした人も参院選飛ばした人もこのP1だけはこれだけは飛ばさないで(笑)是非行っていただきたいと思います。

男2人で喋っててもしょうがないね(笑)。女優さん呼びましょう。
私何本か一緒に出てるんだけどこれ(腰動かして)やったことがないんですよ。
佐々木さん。佐々木基子さん、はいいらっしゃぁい!。

 

佐々木基子さんと工藤監督

 

佐々木さん登場。

 

野上: あたしは後ろにいますんで、名前だけ呼んでくださいなんていってたんでダメだって脅かしてたんです。
お客様にご挨拶を一言。
佐々木: …、はい、ホントにありがとうございます。…。
あの、台本が無い状態では、とてもアドリブが効かなくて、面白いことも言えないんですけど、ゴメンナサイ。
野上: いいねえ、それが面白いんです(笑)。
ええと、あなた女優になったきっかけってのをちょっと聞かせてもらいたんだけど。
佐々木: ずっと芝居をやってたんですよ。
それで池島監督のVシネに出る機会がありましてそれからピンクに誘われました。
ちょっと興味もありましたんで。
野上: 興味もありますよそりゃ。どうですかやってみて。
佐々木: うーん…。
野上: 興奮しました?
佐々木: もう大変です。
野上: 大変、興奮した!
佐々木: あの、野上さん、あんまり突っこまないで(笑)
野上: へへ、僕も一緒には出てんだけど、絡んだことは無いんだよ。
たまにはやらしてくれよ。こんな若い人と(笑)。

『和服熟女 三十路のさかり』 ('01)


今、本編出てるんだって?
佐々木: はい、『百合祭』という映画にちょっと出てますので探してください。
野上: ババア映画な。吉行和子とか正司歌江とかババアばっかでてやんだ(笑)
僕もちょっと出てます。でも、艶っぽかったよね。
工藤監督とは初めて?
佐々木: はじめまして、です。
野上: なんだそうなのかい。てっきり何本かやってるのかと思ったら…。
佐々木: すいません、図々しくて。
野上: ただ図々しいだけだったのか。どうでした初めてやって。
佐々木:
もうホンの一瞬だったもんで、どんな方だか分からないままだったので、次の作品でもっと、よろしくお願いしまーす。
野上: 今日やってる他の作品にも出てるんだって。
佐々木: …ですか?
野上: なんだって、(資料を見て)『発禁本・金髪肉襦袢』
佐々木: ?…、です(笑)。タイトルが覚えられないんですよー。
野上: 覚えの悪い女だなあ(笑)。
これね、台本に書いてあるのと全然違うタイトルなんですよ。
台本には普通のタイトルでやってて、劇場だと発禁ナントカ枕だとかなんだかスゴイタイトルなってるもんでね、なかなか覚えられない。
それじゃまだ何人かいますんで。お呼びします。
葉月螢ちゃん。
 

 

葉月さん登場。

葉月螢さん

 

野上: 彼女はとってもうまい上手な女優さんだと思います。はいいらっしゃーい。
葉月: なんか、もうこんな沢山いらっしゃるなんて…。すごく嬉しいです。
野上: あなた芝居やってるんでしょ。
葉月: はい、舞台をやっています。 劇団員なんで、まだ。
野上: 劇団員ったってねえ、こんなに沢山のお客さんの前でやるわけじゃないんだ。
葉月: うう、確かに。
野上: ホンの身内が2、30人の前で芝居やってるもんですから、こんな人は見たこと無い。
葉月: それはあんまり、一応満員の時もあるんですよ。年に何日かは(笑)
野上: あなたはピンクでは演技派として通ってるんですけど。
葉月: いや、そんなことないんですけど。
野上: 監督とは?
葉月: 初めてです。
野上: 初物好き。
葉月: そうか、もう切られちゃう?
野上: そんなこたあないでしょう。どうだった?やりやすかった?
葉月: はい。やってて、安心感があるんですよね。すごくやりやすかったんです。

『和服熟女 三十路のさかり』 ('01)

野上: この間ね、東映の『はぐれ刑事純情派』ってのに僕出たんです。
そのまんま東に殺される役なんだけど(笑)、その時プロデューサーがね、前に螢さんに出ていただいたんだみたいに言うわけ。
どうだったのって訊いたら、最初監督があの娘降ろして他の娘にしてくれよって言われたっていうの。
葉月: そうなんです。最初衣装合わせの時に、大丈夫?本当に大丈夫?やる気あるの?って訊かれてたんです。後からは…
野上: それで本番終わったとたん監督が、『いい女優だねえ』って絶賛したらしいんだよ。
葉月: 後から、大丈夫だったね、良かった、って言われてほっとしたんです。
野上: ピンクの先輩として、ほらな、って言ったんだよ。まるで俺が育てたみたいに(笑)
思わず言ってしまったんだけど。ホントに嬉しいよそんな話聞くとね。
佐々木さんもさっき『百合祭』の話したけど、他流試合も色々やってね伸びてってもらいたなあと思います。
じゃあ、もう1人呼びましょうか、沢木さん、まゆみちゃん
 

 

いよいよ今回の主演女優、沢木まゆみさんが何と和服姿で登場!!

 

(後篇に続く!)

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